調剤薬局の人材不足にM&Aで対応

   

昨今の調剤薬局にはさまざまな課題があります。中でも人材不足は深刻な問題で、慢性的に薬剤師が不足している状態が続いています。薬学部が4年制から6年制へ変わったことで志願者数自体が減ってきているデータもあり、現在の卒業生は過去の半分ほどしかいないと考えられています。 このような状況を踏まえ、人材確保の観点からM&Aの動きが活発になっています。大手企業が中小規模の調剤薬局を買収する業界再編が進んでおり、今後もこの流れは続くと見られます。同時に、他業界と比べて遅れているIT化を進める動きを加速させ、ひいては医療業界全体のIT化につなげる役割も期待されています。

中小規模の調剤薬局はM&Aで人件費を削減できる

調剤薬局の業界においてM&Aの動きが進んでいるのは、人材確保だけが理由ではありません。調剤薬局を売却する譲渡側に利点が多いためでもあります。まずは従業員の雇用を継続できる点がひとつです。雇用が継続できれば、従業員の家族を守ることにもつながります。また、付き合いの長い病院や患者に迷惑をかけずに済むのも利点と言えるでしょう。 大きいのは、売却先が大手企業であれば薬剤師の確保が容易になる点です。人材不足の現状において、中小規模の調剤薬局が人材を確保しようとすると大手企業よりも好条件を提示する必要があり、人件費は膨らむ一方です。大手企業に売却することで、結果として人件費の削減につながり、経営の安定が図れるのです。

M&Aによる譲受側の利点を考える

M&Aによる利点は譲渡側だけではなく、もちろん譲受側にも多数あります。まずは人材確保が容易な点です。一から出店しようとすれば薬剤師の確保には多くの時間と経費を要しますが、M&Aだとその必要がなく、店舗オープンに伴う負担を大幅に軽減することが可能です。大手企業においては、患者宅に薬剤師が直接出向くサービスなど新しい取り組みが進んでおり、従来にはなかったシステムの導入や社員教育が求められている現状を考えると、薬剤師と調剤薬局を一括で取得できるのは非常に大きな利点と言えます。 ほかにも、立地条件のデータ収集や周辺地域のマーケティングなど、本来あるべき作業も必要ありません。患者もそのまま一定数は確保できます。これらを踏まえてよりスピーディーな事業拡大が可能となり、競合他社よりも優位に立つことができる点も魅力と言えるでしょう。

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